法事(年忌法要)は、施主を始め遺された方々が善行功徳を積み、亡き方を偲び、報恩感謝を捧げる大切な仏事です。
日蓮聖人は「自分が成仏しないうちは、父母を成仏させることもできないと」ご教示されています。ご自身の成仏とは、法華経の教えを信じ、自ら仏道修行を行い、人々が仏様に救われることを願い実践する姿にあらわれます。
追善とは善行を追加していくことで、ご自身が積まれた功徳を、亡き方や他者へ向けることが法事の大切な意義であります。
【卒塔婆供養の功徳】
お盆やお彼岸、法事の際に本堂やお墓に供養のため卒塔婆を建てますが、卒塔婆供養は遠くインドで始まった仏舎利信仰を起源とします。仏舎利とはお釈迦様のご遺骨で、ストゥーパと言われる仏塔がその後大きな影響を及ぼしました。日本では、五輪塔や墓塔などに形を変え独自の発展を遂げました。
日蓮聖人は、お題目を塔婆の表に書き顕し、お題目を唱え供養された方の功徳は計り知れず、その功徳が大切な亡き方へと廻り、地獄界、餓鬼界、畜生界の三悪道を免れ、天の日月の如く浄土を照らすとご教示されています。更には、塔婆を建てた方の後生は、霊山浄土で亡き父母や故人と再会できること疑いありません。
【満座供養の功徳】
お盆・お彼岸の施餓鬼法要やお会式などで、供養の為にお供えし、当日来られた参詣者にお配りするお供養、その座全ての方々にお裾分けするので満座供養と言います。
お香、お花、果物、お菓子などを仏祖三宝に捧げ、お供えすることの功徳の大きさは経典にも説かれています。
仏説によると、お釈迦様の弟子である目連尊者は、餓鬼道に堕ちた自分の亡き母親だけを救おうとするのではなく、大勢の修行僧達に布施供養をし、法華経を信じることで、餓鬼道で苦しむ人々を助けるようにとお釈迦様からご教示を受けました。
亡き方に代わって、施主や遺された方々が善行を追加して行くことが追善の大切な意味です。先ずはご自身が広く他者に施し、功徳を積むことで、有縁の方々に影響を及ぼし、ご先祖の成仏にも繋がるのです。
アクセス経路などの説明にご利用ください
電車でお越しの場合 : ~
お車でお越しの場合 : ~